コーヒーの意外な健康効果

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コーヒーの意外な健康効果〜胃に悪い?お肌に悪い?コーヒー7つの誤解を解く

「胃に悪い」「お肌に悪い」などと、なにかと健康面でネガティブなイメージがつきまとうコーヒー。
だが、これらはまったくの誤解!最近の研究で、意外な健康効果が次々に立証されているのだ。
ひょっとしてあなたもこんな思い違いをしているのでは?


誤解1>コーヒーは胃に悪い?
コーヒーに含まれるカフェインは、胃にとって両刃の剣。
というのも、カフェインには胃液の分泌を活発にする効果があるから。
つまり、健康な人が食後に飲むと、胃のはたらきが促進されて消化が進む。
しかしその一方で、胃酸過多や胃潰瘍の人が大量にコーヒーを飲むと、胃液によって胃壁が荒れがちとなる。
空腹時も避けたほうがよいだろう。
そういったわけで、いちがいに「コーヒーは胃に悪い」とはいえないのである。

ただし、コーヒーとたばこの組み合わせはタブー。
たばこは胃粘膜の血流を阻害し、粘膜が持つ防御機能を弱めてしまう。
そこへコーヒーによって胃液が大量に分泌されれば、胃壁はひとたまりもない。

誤解2>コーヒーは便秘になる?
この誤解を生んだ犯人はタンニンという成分。
収斂(しゅうれん)作用を持っており、大量に摂取すると便秘を起こすとされる。
その証拠に、下痢止めとして古くから用いられてきた植物「ゲンノショウコ」の葉には、タンニンが20%と豊富に含まれている。
だが、コーヒーに含まれているのは、じつはタンニンそのものではなく、クロロゲン酸という成分。
ポリフェノールの一種で、たしかにタンニンとよく似たはたらきをするが、コーヒーには4〜5%と少ししか含まれていない。
しかも焙煎すると、その多くが分解されてしまう。
したがって、よほどがぶ飲みでもしない限り、便秘の心配はない。

誤解3>コーヒーはお肌が荒れる?
「コーヒーこそはお肌の大敵!」と敬遠してきた女性は少なくないのでは?
だが、アメリカの研究によれば、コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸類を始め、豊富な抗酸化物質が含まれており、肌の張りや老化防止にはむしろうってつけなのだとか。
このほか、カフェインが持つ利尿作用や新陳代謝の促進作用も、美肌づくりには欠かせない要素だ。
ヨーロッパには昔から「コーヒーは肌を美しくする飲み物」という言い伝えがあり、女性たちはおおいにコーヒーを愛飲してきたとか。

誤解4>コーヒーは肝臓に負担がかかる?
むしろ、二日酔い防止には効果てきめん!
コーヒー中のカフェインが、肝臓や腎臓のはたらきを活発にし、アセトアルデヒドの分解を助けてくれる。
さらに利尿作用があるため、体内のアルコール排出も促進される。
お酒のあとでゆっくりとコーヒーを飲めば、次の日すっきり目覚められるのでは?

だが、「コーヒーを飲めば大丈夫」とばかりに、あまりいい気になってお酒を飲むと、翌日の体調は保証できないので、ご用心を!

誤解5>コーヒーは子どもに飲ませてはいけない?
カフェインには、中枢神経を穏やかに刺激し、心と体をリフレッシュするはたらきがある。
大人がほっと一息つきたいときは、じつにありがたい飲み物だ。だが、乳幼児などにはこのはたらきが強すぎることもあるので、あまり小さな子どもには与えないほうがよいかも…。
とはいえ、小学生に牛乳入りのカフェ・オ・レなどを飲ませるのはまったく問題ない。

誤解6>コーヒーは妊娠中はタブー?
現在のところ、コーヒーによる流産や早産、未熟児、奇形児の出産などは認められていない。
むしろお母さんがコーヒー好きな場合、飲まないことでストレスが溜まるほうが問題だ。
ただし、何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。
飲み過ぎには注意しよう。

誤解7>コーヒーは飲みすぎるとがんになる?
これはまったくの誤解。
それどころか、コーヒーに含まれるクロロゲン酸や、クロロゲン酸が分解してできるカフェ酸は、がんの発生や増殖、転移を抑えるとされ、最近ではがん予防効果について研究が進んでいる。
例えば1日1杯以上飲む人は、肝臓がんによる死亡リスクがまったく飲まない人の半分に、3杯以上なら胃がん発生率が半分になるという結果も。
ただし、ほんとうにがん予防効果があるかどうかはまだ検証中だ。



 誤解 こぼれ話 

アメリカンはお湯で薄めたコーヒー」…は誤解
正式なアメリカンコーヒーとは、浅煎りした豆をドリップ式で薄めに淹れたもの。
お湯で薄めたものではない。
単なる薄めのコーヒーが、わが国でアメリカンと呼ばれるようになったのは、当時の時代背景によるところが大きい。
70年代半ば、コーヒーの生産国として有名なブラジルでは大霜害が起こった。
このため、コーヒー豆の価格は大暴騰。
しかたなく一部の喫茶店がお湯で薄めたコーヒーをアメリカンと名づけたのだ。

「ブルーマウンテンはコーヒーの王様」…は誤解
ブルーマウンテンはそもそもジャマイカ産のコーヒー豆。
そのほとんどは日本に、残りは英国に輸出されている。
つまり、世界的にはあまり一般的なコーヒーではないのだ。
ブルーマウンテンが日本に上陸したのは昭和12年頃。
売り出しの折に業者がつけたキャッチフレーズ「英国王室御用達」が、見事日本人の心をとらえてしまった。
以来、ブルーマウンテンは「コーヒーの王様」とされてきたのである。

「インスタントコーヒーはアメリカ人が生み出した」…は誤解
たしかにインスタントコーヒーはアメリカ生まれ。
しかし、そもそもの生みの親は、なんと日本人だ。
発明者はシカゴ在住の日本人科学者・加藤サトリ。
1899年、彼はコーヒーを真空乾燥させ、粉状にする方法を考案した。
この発明は1901年の全米博覧会でいっきに広がることに。
第2次世界大戦では軍用飲料として飲まれるようになった。