交通安全協力費
国民の3人に2人、実に7,800万人が運転免許証を取得している「自動車大国」、日本。
車の運転を続ける限り、避けては通れないのが免許の更新。
しかし、更新の度に不可解な金の支払いを要求されるケースが少なくない。
免許を更新したばかりの人に聞いてみると、
「断れる雰囲気ではなかった」
「断ったら嫌な顔をされた」
「私みたいに気の弱い人間は流れで行ってしまう」
多くのドライバーが、2,000円前後の金を余分に支払ったと話す。
早速、実態を確かめることにした。
兵庫県伊丹市にある阪神運転免許更新センター。
県南部に住むドライバーが運転免許の更新を行う警察施設だ。
更新の際は、条例で定められた手数料と講習料、合せて3,300円でいいはずだが…。<窓口職員>
「手数料と講習料3,300円と…、合わせて5,800円お願いします」
窓口の職員は、なぜか5,800円を請求した。
詳細を確認するために、もう一度聞いてみると…。<窓口職員>
「安全協会費に2,500円の協力よろしくお願いします」
諸経費の他に「安全協会費」という名目で2,500円の支払いを求められていたのだ。
安全協会とは、一体、何なのか。
26歳の男性。
今年5月に、運転免許センターで協会費の支払いを執拗に求められたと話す。<26歳の男性>
「入らないと言っているのに『5,300円です』と4回言われた。やっと断ったら200円の釣りを全て10円玉で返された。入らない者に対するけん制だと思った」
なかば強引に集められる金の使い道を窓口で尋ねてみると…。 <窓口職員>
「小学生の自転車教室とか、横断歩道の横断旗とか、うさチャンクラブと言って、子供たちに楽しく交通ルールを教えたり、で地域の交通事故防止に役立っている」
やたらくり返されるのが「子どもたちの交通安全教育のため」という説明。
そう言われると、断りにくい。
払わないとどうなるのか聞いてみると…。<窓口職員>
「地域の交通安全運動が滞る」
しかし、去年まで兵庫県のある地域で、協会の会長を勤めていた男性が実態を明かす。
「交通安全対策というのは方便です。実際は職員の給料ですわ。80%は給料で、啓発費は20%程度」
確かに協会の収支決算報告書によると、2,900万円余りの支出のうち、職員の給料に1,480万円、福利厚生や退職積みたて金などを含めると、実に7割近い1,900万円が人件費に消えていた。
啓発宣伝費など、交通安全運動に使われる費用は、多くとも740万円あまり。
一方、ドライバーから集められたのは、2,300万円と啓発宣伝には余りある金額だ。
証言は、さらに続く。
「署長の異動時のせん別、演舞始め、柔剣道逮捕術…、付け届けを持って行く」
不可解な金の使い道や、警察との密接なつながり。
その背景に見え隠れするのが、警察OBの存在である。
兵庫県交通安全協会の場合、全職員235人のうち、半数以上の120人が警察OBの天下りである。
だからこそ、警察施設で協会職員が会費を集めるのを警察も黙認しているのか。
疑惑は、尽きない。
今年6月、神戸市内の宴会場で、兵庫県安全協会の懇親会が開かれ、100人ほどの役員が一堂に会した。
立食の料理にビールやウイスキー。
テーブルごとに女性コンパニオンがつくという豪華さだ。
パンフレットによると、費用は1人1万円。
どう見ても交通安全運動とは結びつかないが、なぜか代金は全額協会が負担していた。
ドライバーが支払った会費は、各地域の協会の収入となり、そこから県の協会に上納金が支払われている。
会費の一部が、懇親会に流用されていると批判されても仕方がないのではないか。
真相を明らかにすべく、私達は協会にインタビューを申し入れたが、協会はこれを拒否した。
ひるがえって、兵庫県。
<窓口職員>
「兵庫県ではずーっとお願いしてるんです…」<新海聡弁護士>
「安協は、財団法人で情報公開の対象外だからお金の出口は見えない。組織の維持が自己目的化している」
搾取され続ける日本人
(税で喘ぎ、詐欺的搾取で二重に喘ぎ、ソレデモ・・・)
警官は、内容を知っているので、払ってはいない・・・・って(愕)